イクソル スイスワインの輸入販売事業スタート

運送業向け業務管理システム「ComTruckSystem(コムトラックシステム)」を展開するイクソル(谷川佳士郎社長、札幌市中央区)は、スイスワイン(シャスラーワイン)の輸入販売事業を始めた。
昨年11月にスイスのヴォー州を訪問、複数のワイナリーに「飛び込み営業」をかけて仕入先を開拓した。今年3月末に輸入を終え、札幌市内と東京都内に在庫を置いた。
現在、道内や東京都内のスイス料理店・ワインバー・フレンチレストラン・寿司屋などに卸しており、ミシュラン掲載の有名店との取引にも至っている。小売にも対応している。

谷川社長が大学時代にスイスを旅行し、現地で飲んだシャスラーワインの美味しさに感激したことが原点。帰国後にシャスラーワインを購入しようとしたが、国内ではなかなか手に入らず、調べてみると「各ワイナリーのワイン生産量が少ない」「国内で99%が消費され、ほぼ輸出されていない」といった理由から、日本では流通が極めて限られていることを知った。
「色々なシャスラーワインを日本でも飲みたい」「多くの日本人にシャスラーワインのすばらしさを知ってもらいたい」という気持ちを持ち続け、このほど実現させた。「20年越しの事業」と話す。

貿易実務に詳しい運送会社の社長と2人で現地を訪問、「オフシーズンだったため、街自体に誰もいないこともあった」という。伝手もワインを扱った実績もない中、運良く出会えたワイナリーと商談を進め、5か所からの輸入を決めた。このうち4か所のワイナリーは日本初輸入となる。年間3000本ほどの生産しかない銘柄が多く、仕入れも1銘柄につき数十〜百数十本単位、「先方も小ロットだからこそ輸出を受け入れてくれた」と語る。

同社では現在、11銘柄を販売。価格は1本につき3000円〜6000円(税別)。宅配便で届けてもらう場合は別途送料が発生するが、調整を行えば同社への訪問等による手渡しによる納品も可能で、その際は送料はかからない。
谷川社長は「スモールビジネスのため、利益は当然大きくない。コロナ禍により当面は訪問も難しい状況だが、将来的には仕入先を15か所程度にまで増やすのが目標」としている。

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