北海道開発局など 北極海航路の航行状況発表 2020年133航行

北海道開発局、JAXA、北海道大学、国土技術政策総合研究所、青森県は共同研究の一環として、JAXA所有の人工衛星から取得されるデータを分析し、北極海航路の可能性を検証している。3月23日、2020年の6月~12月における北極海及びその周辺海域での航行状況を取りまとめて発表した。

北極海航路を航行した船舶は133航行となり、2019年の87航行より5割以上増加。北極海横断航行のうち、航路内の港湾に寄港する船舶が 2019 年の55航行から68航行と増加したほか、航路内の港湾に寄港しないトランジット航行も2019年の32航行に対し65航行と倍増した。津軽海峡を航行した数は、2019年の3航行から8航行に増加し、2015年の調査開始以降最多となった。

2017年12月に稼働開始したロシア・ヤマル半島のLNG基地の拠点であるサベッタ港に寄港するLNGタンカーの増加に加え、北極海航路の港湾に寄港しないトランジット航行の増加が主な要因と考えられるとしている。また、9月には北極海航路を航行した一般貨物船が釧路港に寄港したことも確認された。

航行の定時性への海氷による影響について、2020年の夏季は、北極海航路内に航行に大きく影響する海氷が存在しなかったことから、砕氷船のエスコートを必要とせず、定時性の高い航行が可能であったとしている。

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