エア・ウォーター北海道(加藤保宣社長、札幌市中央区)は8月2日、エア・ウォーターとともに「陸上養殖事業」へ参入し、モデルプラントを東神楽町に建設すると発表した。
サーモンの養殖技術・高効率飼育の確立を目指す「杜のサーモンプロジェクト」として事業を進める。また、地域活性化ならびに養殖事業を基軸とした農商工振興を図るため、東神楽町と包括連携協定を締結した。
エア・ウォーターグループは、養殖時に不可欠な酸素、LPガス等のエネルギー、人工海水等の消耗品を取り扱っていることに加え、遠隔監視・鮮度保持・食品分析等の技術や、道内各地に拠点を有する物流ネットワークを有していることから、養殖プラント設計から設備の運転、メンテナンスまで一貫したパッケージで展開する「陸上養殖プラットフォーム」の確立に取り組んでいく。
2年後を目途に、高品質なサーモンの出荷を実証した後、同養殖システムをパッケージ提供し、収益化するビジネスモデルの構築していく。同モデルプラントにおいて生産された養殖サーモンは生産地においてブランド化し、年間30㌧程度の出荷を計画している。
エア・ウォーター北海道では、「自然状況に左右されにくく環境負荷の低い陸上養殖を通じ、北海道における漁獲量減少や漁業従事者の減少・高齢化といった課題に取り組む」としている