北海道地域事業用自動車安全対策会議 「北海道運輸局安全プラン2020」進捗報告

平成30年度北海道地域事業用自動車安全対策会議(議長=千葉順一・北海道運輸局自動車技術安全部長)が10月24日、札幌第2合同庁舎で開催され、運輸局や運輸関係団体がそれぞれの交通事故の状況や安全対策の取り組みを報告した。

同会議では、同32年までに、事業用自動車による「交通事故の死者数7人以下(トラックは7人以下)」「人身事故件数812件(トラックは360件以下)」「飲酒運転0件」「危険ドラックなど薬物使用による運行の絶無」の達成を目指す「北海道運輸局安全プラン2020」の推進に取り組んでおり、各団体がその経過などを報告した。

同29年の事業用自動車の交通事故死者数は14人(うちトラックは10人)と前年より半減したものの、同30年は10月時点で14人(うちトラックは11人)となっていることが報告された。また、同29年の人身事故発生件数は1002(うちトラックは319件)、飲酒運転による摘発は3人(うちトラックは3人)となったことが報告された。
飲酒運転は平成20年からの10年間でバスが3人、ハイ・タクが0人の摘発だったが、トラックは30人と突出して多い実態が示された。

北海道運輸局は、事業用自動車の運転者が乗務中に携帯電話等を操作していた(とする報道や苦情等があった場合)全ての事案に対して監査を実施したとし、同29年度は6件にのぼったと報告。

北ト協では同年度、改正約款や労働時間短縮等に関して、荷主及び荷主団体への協力依頼文書を発信した。会員事業者に向けては、事故防止及び飲酒・薬物根絶に関する各種啓発を行ったほか、道内の事業用トラック交通事故を分析した冊子を作成し、全会員に配布したと報告。

北海道貨物運送事業適正化事業実施本部では同年度、巡回指導や法令勉強を通じて運輸安全マネジメントに関する指導を行ったほか、行政処分の動向、改善告示違反とならない運行などについての説明を実施、今年度も同様の働きかけを進めると報告した。
また、「荷主等と連携した過労運転をさせない労働環境の構築」に向けて、事業者から要望があった場合、「法令順守への協力」を求める依頼文を荷主宛てに発出する用意があったものの、同29年度は「事業者からの要望はなかった」と報告した。

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