佐川、JR北海道、旅客列車で貨客混載

佐川急便とJR北海道は10月29日、宅配便を旅客列車で運ぶ貨客混載事業に取り組んでいくことに合意したと発表。
今後、事業実施に向けて両社で実証実験などを行っていく。

全国的に自動車運送業の担い手不足と人口減少等に伴う旅客輸送(需要)の減少により、特に、過疎地域等においては、物流および人流サービスの維持が重要な課題となっている。
このような状況下、貨物または旅客の運用に特化してきた従来の輸送サービスのあり方を転換し、一定の条件のもと荷物と旅客を運ぶ「かけもち」ができるよう、規制が緩和された。

このような背景から、佐川急便では北海道内の集配効率の向上を図るために列車を使った貨客混載事業を協働で行いたい意向があり、JR北海道に相談していた。
JR北海道も、列車を有効活用して収入に繋げることができることから、その実現の可能性について両社で検討を進めてきた。
その結果、佐川急便とJR北海道は、本制度を活用し、宗谷線 「稚内駅~幌延駅」間の旅客列車を利用して宅配便を運ぶ新たな貨客混載事業に取り組むことにした。

今回事業展開を想定している範囲は、JR北海道が管轄する宗谷線「稚内駅~幌延駅」間で、旅客列車に宅配便と旅客を混載して輸送することを検討している。
幌延町で1日に配達する荷物を宗谷線の客車内に積み込んで、稚内駅から幌延駅まで運ぶ。幌延町を担当するドライバーが駅で配達荷物を受け取り、配達を行う。

運用フローは、①佐川急便がJR稚内駅に専用ボックスで配達荷物を輸送②宗谷線車内に専用ボックスを固定して輸送③JR幌延駅で配達担当者が専用ボックスを取り降ろし④幌延町エリアを配達-といったもの。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする