北海道運輸局は4月9日、交通産業をはじめとした所管する業界の主な取り組みやデータなどをまとめた「北海道の交通と観光2019」を発表した。
交通政策部では、「人口密度の希薄な地域が多く、広域分散型の地域を抱える北海道において、住民の足である交通ネットワークの生産性向上や、宅配便など物流ネットワークの効率化を図るため、旅客鉄道や路線バス、タクシーで人と物を同時に輸送する『ひと・もの協働輸送(貨客混載)』を推進している」として、「平成29年9月1日からは、貸切バス、タクシー、トラック にも貨客混載の許可を拡大し、北海道内では同30年12月末現在において、路線バスが15路線、乗合タクシーが1区間、タクシーが3地域で実施」していると紹介。
また、「物流産業についての正しい知識とその重要性や社会的役割などの理解を深めてもらうことにより、就職先として物流業界を強く印象づけるよう、『大学生や高校生を対象とする物流関係施設の見学会』等を実施」していることを紹介。
自動車交通部では、「北海道労働局、北海道トラック協会と連携し、『北海道トラック輸送における 取引環境・労働時間改善地方協議会』を設置し、トラック運転者の長時間労働等の改善に向け、地域の事情を踏まえた実践的な議論を進めている」と紹介。
海事振興部では、「若い世代から船員の仕事に興味を持ってもらえるよう、小・中学生やその先生・保護者を対象とした体験乗船や海事講座を全道各地で実施」していることに加え、「雇用促進・船員不足の解消のため水産系高校 生や海上技術学校生のほか、海の仕事に興味のある方や離職中の船員に対する海技者セミナー(企業説明・就職面接会)や水産系高校生を対象にインターンシップ(就業体験)を開催している」と紹介。
巻末には、道内運輸産業の概要が掲載されており、同30年度末の貨物運送事業者数は一般貨物が3471、その他が326、貨物利用運送事業(1種)が960。普通倉庫(1〜3類)の事業者数は285、冷蔵倉庫は128となっている。