イオン北海道とマックスバリュ北海道は4月10日、2020年3月1日を効力発生日として、イオン北海道を吸収合併存続会社、マックスバリュ北海道を吸収合併消滅会社とする吸収合併に係る吸収合併契約を締結したと発表。
両社の親会社のイオンでは、「従来のGMS(総合スーパー)などの大型店をベースとした物流センターやプロセスセンターの地域SM(スーパーマーケット)ごとに最適な形への変革」や「バリューチェーンの構築」「デジタル化のための投資強化」などが必須と考え、「2020 年に向けたグループ中期経営方針」において、「各地域でグループのSM企業が継続的に成長できる投資が可能なレベルとして、地域ごとに5000億円の売上規模を有する企業体になる」とのSM改革に関する方向性を示している。
2018年1月下旬以降、両社で以下の重点5項目の実現を目指し、経営統合に関する協議・検討を重ねてきた。
①スケールメリットを活かした商品調達、産地開発、商品開発
②店舗オペレーションの改善、物流コストの低減、デジタル化の推進、共通部門の合理化などのシナジー創出
③SMに加え、大型ショッピングセンター、GMS、小型SM(まいばすけっと)、ディスカウントストア、ネ ットスーパーやEコマースまで多様なフォーマットを持つことで地域に最適な事業戦略の総合的な推進
④デジタル化の取り組みを進めてネットと店舗をシームレスにつなぎ、オムニチャネル戦略を推進することで、いつでもどこでもイオンを利用できる基盤の構築
⑤更に地域と連携し、地域住民が安心して楽しくコミュニケーションを図れる交流拠点となり、今まで以上に街づくりの一翼を担えるようなSC(ショッピングセンター)となる
こうした検討この結果、両社の経営統合が必要との判断に至り、2018年10月10日に基本合意書を締結、それ以降、合併後の事業方針や運営体制等について以下の通り議論を積み重ねてきた。
①「商品調達」では取引先政策の整合による商品調達力の強化、「産地開発」では両社での全国産地の開発の実施、「商品開発」ではデリカ商品を中心とした共同開発商品の拡大や食のSPA化の実現のためのプロセスセンターの開発
②「店舗オペレーション」では双方の優れた取り組みを取り入れた効率改善、「物流の効率化」では新たな低温物流センターの開発、「デジタル化の推進」では店舗及び本社業務のデジタル化、「共通部門の合理化」では統合後のコンパクトな本社体制
③「地域に最適な事業戦略」では、それぞれのフォーマットの特徴を活かした品揃えと店舗機能の強化
④「オムニチャネル戦略」ではイオン北海道が持つネットスーパーやEコマースの更なる拡大
⑤「SC戦略」では3地域の交流拠点としての役割を担う店作りによる新たな来店動機の創出
その結果、本合併により両社の経営資源やノウハウの共有化を推進し、当事者のシナジーの極大化を実現することで、今まで以上に北海道に貢献できる企業に進化し、また、企業価値向上のために非常に有益であるとの考えで関係者間の見解が一致したことから、本合併契約の締結に至った。