北ト協は10月7日、北海道トラック総合研修センターで「トラック運送業の制度改正等説明会」を開催した。9月から10月にかけて全道7地区で開いているもので、今回は札幌地区での開催。
北海道運輸局自動車交通部貨物課の増田禎士課長補佐が「貨物自動車運送事業法の一部改正の概要」について、札幌中央労働基準監督署の嵯峨宏之第一方面主任が「働き方改革に伴う労働基準法等の改正」について、それぞれ説明を行った。
増田氏は、「欠格期間の延長」「許可の際の基準の明確化」「約款の認可基準の明確化」「輸送の安全に係る義務の明確化」「事業の適格な遂行のための遵守義務の新設」「荷主の配慮義務の新設」「荷主勧告制度の強化」「国交相による荷主への働きかけ等の規定の新設」「標準的な運賃の告示制度の導入」など、改正事業法の概要を解説。
また、トラックドライバーの需給見通しに関する各種推計から、「近い将来、4人のドライバーが必要だが、3人しかいない状態となる予想が出ている。時間当たりの輸送量を社会全体として1・33倍以上にする必要がある」とし、「昨年の胆振東部地震・ブラックアウトでも改めてクローズアップされたが、物流は経済の大動脈であり、国民生活を支えている。物流の安定化のためには、ドライバーの長時間労働の抑制や労働環境の改善は避けて通れず、法令遵守が必要となる。改正事業法でも、ルールを守っている会社は特に影響はない。。一番のお願いは、『運送事業者、荷主企業、行政が連携し、一緒に課題解決に取り組んでいこう』ということ」と強調した。
嵯峨氏は、時間外労働の上限規制について解説、「問題意識を持って、法改正に対応してほしい」と述べた。