北海道労働局は11月18日、令和3年に管下17労働基準監督署・支署が実施した「定期監督等に係る監督指導」の結果を発表した。「定期監督等に係る監督指導」とは、計画的に労働基準監督官が行う事業場への立入調査等による是正・改善指導のこと。
「何らかの労働基準関係法令違反」が認められた事業場は、監督指導を実施した6333事業場のうち4078事業場(64.4%)だった。
主な違反事項は、 危険な作業をさせていたなどの「安全基準に関するもの」が1350件(21.3%)、違法な時間外労働など「労働時間に関するもの」が 1123件(17.7%)、賃金不払残業など「割増賃金に関するもの」が856件(13.5%)、健康診断の結果異常所見が見られた場合の「医師の意見聴取に関するもの」が539件(8.5%)となった。
運輸交通業は、297事業場が監督指導され、247事業場(83.2%)に違反があった。全業種の中で最も違反事業場割合の高い結果となった。
運輸交通業の違反事項では、割合が多い順に「労働時間に関するもの」が112件(37.7%)、「割増賃金に関するもの」が66件(22.2%)、「安全基準に関するもの」が63件(21.2%)、「医師の意見聴取に関するもの」が60件(20.2%)となった。
「労働時間」と「医師の意見聴取」に関する違反の比率は、全業種の中でも圧倒的に高い結果となった。