北海道省エネルギー・新エネルギー促進行動計画有識者会議(座長・石井一英北海道大学大学院教授)が8月7日、TKP札幌ビジネスセンター赤レンガ前で開催され、会議メンバーとして北ト協の下屋敷彰業務部長が参加した。
省エネ・新エネの促進や産業振興などに関する北海道の基本的な計画策定にあたって幅広い立場から意見を聴取するもので、学識経験者や電力・ガス会社、消費者団体などで構成。
年度内に5回の会議を開催し、2021年度から2030年度までを目標年度とした地域の特性に即した各種施策を検討していく。
下屋敷部長は「道内では、一部でハイブリッドトラックやCNGトラックが運行しているものの、圧倒的に軽油を燃料とするディーゼルトラックが多い。本州などでは電気トラックや大型LNGトラックの運行が一部で進んでいるが、電気トラックは航続距離が短く、広大な北海道での導入は現状では難しい状況にある。LNGトラックは充填所などのインフラ整備が必要となる」と現状を説明。
化石燃料のみならず、電気やCNG、LNG、水素など複合的エネルギーを扱うスタンドが整備されれば、大規模災害時の緊急輸送にも対応できるので、このような体制を考えてほしいと主張した。
このほか、メンバーからは運輸・物流分野への言及が多くなされ、「2030年度に北海道ではどのような物流システムを目指すのか。その中で省エネ・新エネのあり方を考えることが重要」「海外の化石燃料に対する排ガス規制や、海運分野の排ガス規制の動向も注視してくべき」といった声が挙がった。