イークラフトマン  Space BDと超小型衛星放出サービスで提携

EDIプロバイダで主に食品流通物流に関するITサービスを開発しているイークラフトマン(新山将督社長、札幌市中央区)は8月28日、Space BD(永崎将利社長、東京都中央区)と国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」からの超小型衛星放出サービスを提供することで合意し、この度打上げサービス契約を締結したと発表。

イークラフトマンは、北海道科学大学宇宙開発研究同好会(髙橋俊暉代表)の超小型衛星「HMU-SAT1」開発プロジェクトを支援。
同好会では、小型アンテナと送受信装置を付けたスマートフォンによって衛星を運用する、省電力での衛星通信技術を研究している。これにより約20文字程度の短文を衛星と地上の間で送受信することができ、災害時の安否確認や救助要請等において活用することを検討している。今回のミッションは、この省電力通信技術を宇宙空間で実証するもので、アンテナ、地上局、衛星を全て北海道科学大学宇宙開発研究同好会によって独自で開発する。

「HMU-SAT1」は、1Uサイズのキューブサット(10cm立方型・1.3kg)、家電量販店やインターネット通販で購入できる材料を使って開発する。打上げは衛星打上げサービス事業大手企業のSpace BDにより、2021年度にISS「きぼう」から放出される予定。

Space BDは打上げにあたり、JAXAによる安全審査等の打上げ準備、技術要求等に関する適合性確認、放出機構への搭載、ISSへの衛星打上げ、ISS「きぼう」からの衛星放出までの一貫型打上げサービスを提供する。

新山社長は「北海道にて、宇宙に想いを馳せる高い技術力を持つ指導者たちと、そして世界の未来を創造するエンジニアを志す学生たちとともに、私たちも単に企業として応援するだけでは無くて、一緒に想いを馳せ、共に未来を創造していきたい。この衛星通信と送受信機の試みが近い将来、地域の防災通信の発展に役立ち、日本の子供たちが技術に憧れる機会になることを願っています。イークラフトマンは、創業当初から流通と物流に関する情報通信サービスを自社開発しており、この通信技術とノウハウ、そしてスキームが、今後の製品開発に活かされていくと期待しております」としている。

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