苫小牧港 ESIプログラムに参加

苫小牧港管理組合は3月29日、苫小牧港が国際港湾協会(IAPH)主導のもと世界の港湾が環境対策促進プログラムとして取り組む「ESIプログラム」に参加すると発表した。
国内外においてカーボンニュートラルに向けた動きが加速する中、アジア側の最東端に位置する北日本最大の港湾として、海運からの温室効果ガスの一層の削減を目指すべく、また環境に配慮した船舶の寄港促進を図るためインセンティブ制度を開始する。

「ESIプログラム」は、国際海事機関(IMO)が定める船舶からの排気ガスに関する規制基準よりも環境性能に優れた船舶に対して入港料減免等のインセンティブを与える環境対策促進プログラムであり、船社による自主的な環境への取組みを促す枠組み。
IAPHが、船舶からの大気汚染物質(NOX,SOX,CO2)等の環境負荷の排出性能を船舶ごとに評価し、環境船舶指数(ESIスコア)として認証する。

参加港湾等はESIスコアに応じ、入港料の減免などのインセンティブを与えることで環境負荷の少ない船舶の入港を促進し、港湾地域での大気環境の改善や地球規模でのGHG削減等を図っていく。
認証船舶数は2020年7月1日時点で8426隻、参加港湾等は58団体。アジアの参加港湾は東京港、横浜港、釜山港、蔚山港。

インセンティブの内容は、ESIスコア値30以上の船舶を対象として入港料15%を減免。期間は2021年4月1日から2026年3月31日までの5年間を予定。

IAPH事務局は「北海道最大の物流拠点港湾である苫小牧港のESIプログラム参加によって、日本国内及び国際海上輸送の両面における環境に配慮した船舶の利用促進を期待。日本では東京港、横浜港に次ぐ三港目の参加で、東京湾に限定されていた参加港湾の国内ネットワークができた。昨年10月に日本政府が2050年カーボンニュートラルの実現を宣言する中、今回の苫小牧港の参加を契機とした国内他港のESIプログラム参加促進により、海運・港湾分野、更には日本国におけるグリーン社会の実現が促進することを期待」とコメント。

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