ネット型リユース業のマーケットエンタープライズ(小林泰士社長、東京都中央区)は6月10日、恵庭市(原田裕市長)と持続可能な循環型社会に関する連携協定を締結したと発表。
マーケットエンタープライズが運営する日本最大級のリユースプラットフォーム「おいくら」を活用し、「捨てない不要品処分」で行政のごみ減量を図る。
「おいくら」では初となる自治体との連携協定となる。
おいくらは、全国約1000 店舗のリサイクルショップが加盟すsる日本最大級のリユースプラットフォーム。リユース品を売りたい人は、「おいくら」を通じたメールや電話での問合せに対して、一括で買取査定の依頼ができ、買取価格が比較できる。
マーケットエンタープライズは、平成24 年に全国で初めて生ごみを混合処理し、発電するなど、精力的なごみ対策を行ってきた恵庭市に働きかけ、「捨てない不要品処分でごみ減量を図りたい」という互いのニーズが合致したため、協定の締結へと至った。
「おいくら」は、一度の依頼だけで不要品の買取価格をまとめて比較し、売却ができる手軽さがうけ、月間平均3万人(2020年8月12日現在)が利用している。
現在策定中の恵庭市の一般廃棄物処理基本計画では、SDGsや循環型社会形成推進基本法の趣旨を踏まえ、「家庭ごみを令和12年度には令和元年度比-5.8%とすること」としており、そのための施策の一つとして、「官民協働での資源化の促進」を掲げている。
「おいくら」を用いて簡単に不要品処分ができることを恵庭市民が認知することにより、「リユースする」という選択肢が増え、不要品処分に関する意識の変化や、循環型社会形成の促進につながることを期待している。
なお、市民のサービス利用に関する費用負担、協定締結に関する恵庭市の費用負担も発生しない。
恵庭市では、6 月11日からホームページに市民向けの利用案内を設置。あわせて、マーケットエンタープライズと共同で製作する市の啓発誌などで、リユース活動促進に向けた啓発活動を実施していく。
マーケットエンタープライズの小林社長は「社会的課題の解決には、企業のみではなく、自治体と協働していくことが必要不可欠と考え、連携協定を締結させていただいた。所有者にとっては不要で捨てようとしていた物も、別の誰かにとっては、必要な潜在資産である可能性がある」とコメント。
恵庭市の原田市長は「『おいくら』は、ごみの減量化・再利用につながるものであり、市民に消費者としての自発的・積極的な関与を支援するツールであると考え、今回、連携協定を締結させていただいた。持続可能なまちづくりを進めていく一助となることを期待している」としている。