北海道経済同友会 「コロナを超えたその先にーwith/afterコロナの北海道の新たな挑戦」提言

北海道経済同友会は4月1日、「コロナを超えたその先にーwith/afterコロナの北海道の新たな挑戦」と題した提言を発表した。
2020年2月道内で拡大が始まった新型コロナウイルス感染症が北海道経済に大きな下押し圧力を加え、道内経済成長率は未曽有の落ち込みが見込まれる状況にあることから、苦境にある北海道の立て直しに資するべく、2020年6月に「コロナ後の北海道の社会経済構造を考える委員会」を新たに立ち上げ、今回の提言を取りまとめた。
コロナで浮き彫りになった「一極集中型社会経済構造」「密集型社会経済構造」といった脆弱性の克服に向けて、広域分散北海道の機会を活かし、持続性のある社会経済構造の確立を目指していく内容となっている。

「コロナを超えたその先の北海道」に向けて、①「コロナ後の新しい生活様式等に対応したビジネスモデルの再構築・創出」、②「北海道における食産業の体質強化」、③「本道観光の安定・持続・発展に向けて」、④「デジタルを活用した北海道の再興」について提言している。

物流に関しては、北海道を「食料供給基地としての役割」「製造業の誘致、バックアップ拠点」とするためには、北海道と本州の物流が重要であるものの、「コロナ禍に伴うモノの移動の減少」「青函トンネル共用走行問題」「トラックドライバーの高齢化」などの課題により、「北海道の物流を取り巻く将来像は、決して明るくない」と指摘。

「物流の議論においては貨物毎に要求される輸送手段と輸送速度・コストとの関係を良く検討した上で、航空、新幹線、JR貨物、船舶、自動車の最適な組み合わせを検討する必要がある」と訴えるとともに、ドライバー不足や北海道の農林水産物を輸送する上で「自動走行」「冷蔵・冷凍倉庫による農林水産物の温度管理」「共通パレットの活用や荷主データの情報共有化」などについても議論する必要があると主張。

「様々な課題があり、関係機関も多いことから、道内自治体及び経済団体が協働で検討し、コストを含めた裏付けをしっかりと整理した上で、説得力のある要望内容を用意することが必要」と訴えている。

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