航空機サプライチェーン「SACSuC」本格始動へ

ワールド山内(山内雄矢社長、北広島市)を代表とし、池田熱処理工業(池田隆久社長、札幌市東区)、札幌エレクトロプレイティング工業(嶋村清隆社長、同西区)の3社は4月5日、航空機産業向けサプライチェーン「Sapporo Air Craft Suppliers Club」(SACSuc:サクサク)が本格的に始動するため、発足式を行なったと発表した。
 
コロナウィルスの影響により影響を受けた航空旅客需要は、徐々に回復傾向にあり、今後さらなる回復と需要拡大が見込まれている。航空旅客需要が落ち込んだ一方で、航空貨物需要の落ち込みは限定的であり、今後も成長が見込まれている。

この様な状況の中、自動車関連部品等の生産・加工を手掛ける3社が、新たな収益の柱として見据え、また北海道への産業の誘致を目的とし、航空機エンジン部品の製造を手掛ける。

ワールド山内は機械加工・溶接・板金加工、池田熱処理工業は主に熱処理・機械加工、札幌エレクトロプレイティング工業は主に表面処理を担当する。

航空機産業への参入は多額の設備投資が必要となり、且つJIS Q 9100の取得、国際認証Nadcapの取得、顧客要求水準(OEM認証)をクリアする必要があることで参入障壁が非常に高いものとなっているため、山之内製作所(山内慶次郎社長、横浜市神奈川区)をアドバイザーに迎え、進捗管理・社員教育・認証取得・製品試作等の総合的なサポートを受け、同プロジェクトを軌道に乗せていく。

プライベートジェットの普及に加え、空飛ぶタクシーや空飛ぶクルマ、物流ドローンといった新しい市場を見据え、2023年度までに供給体制を整える。また、SACSuCの参画企業も順次拡大し、サプライチェーンの分断リスクの回避に備え、サービスの安定供給を目指す。

「将来的には、丘珠空港周辺に航空に関わるビジネスやパイロット育成の為の学校といった一大集積地を創り、食と観光の北海道と言われているところにものづくりを加え、『食と観光とものづくり』の北海道と言われる事で、北海道経済を豊かにしたい」としている。

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