令和3年度「エコシップ・モーダルシフト事業優良事業者・海事局長表彰受賞者」

国交省は4月20日、令和3年度のエコシップ・モーダルシフト事業優良事業者・海事局長表彰受賞者を発表した。

同省では、平成20年度より、海上貨物輸送へモーダルシフトを行い、環境負荷の低減に特に貢献度の高い事業者について海事局長による表彰を行うとともに、令和元年度より、その中でも革新的な取組を行い、最も貢献度が高い事業者に対して海運モーダルシフト大賞を授与している。
 
令和3年度は、海事局長表彰として4件10者(荷主5社、物流事業者5社)が選ばれ、この中から海運モーダルシフト大賞として1件4者(荷主2社、物流事業者2社)が選定された。
海事局長表彰として、北海道に絡むものとして、「荷主がオリオン機械、物流事業者がセンコー」と「荷主がセコマ、物流事業者がオリタ物流」の2つの事例が選定された。

「オリオン機械とセンコー」の事例は、長野県のオリオン機械須坂本社工場(須坂市)で生産されたジェットヒーター(年間500㌧)を北海道エリア(札幌市)まで輸送するもの。従来のトラックでの陸送(片道1072㎞)の全部をフェリーを利用する輸送(新潟~苫小牧)にシフト、海上輸送利用率は100%となった。
これにより、陸上輸送の場合のCO2排出量125㌧/年に対し、同45㌧/年に削減された。CO2削減率は64.1%に及んだ。

「セコマとオリタ物流」の事例は、セコマの商品である豊富町(天塩郡)で製造された牛乳(年間6480㌧)を関東の拠点(千葉県市原市)まで輸送するもの。トラックでの陸送(片道1470㎞)の一部をフェリーを利用する輸送(苫小牧~大洗)にシフトした。海上輸送にシフトして運んだ牛乳は年間4920㌧で、海上輸送利用率は72.5%。
これにより、全部が陸上輸送の場合のCO2排出量2013㌧/年に対し、一部をフェリー利用する場合は同1156㌧/年に削減された。CO2削減率は42.6%に及んだ。

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