メディパルホールディングス(渡辺秀一社長、東京都中央区)は6月26日、子会社のメディセオ(長福恭弘社長、同)が同27日に札幌市白石区内に医療用医薬品や医療材料等を取り扱う高機能物流センター「札幌ALC(Area Logistics Center)」を竣工し移転すると発表した。
稼働は7月から。
敷地面積は5580㎡、建築面積は3905㎡、延床面積は7961㎡、鉄骨造、地上2階建て。設備投資額は約15億円(建物、設備、機器等)。
医薬品・医療材料・医療機器・臨床検査試薬など、医療に関わる全ての商品を取り扱う都市型フルラインセンターで、1万7000SKU以上の商品を取り揃え、得意先へ直接届けることにより、受注から納品までのリードタイムを短縮する。札幌圏及び旭川、釧路、帯広、函館の各FLC(営業兼物流拠点)への供給を担い、出荷額は稼働当初は年間約220億円を予定している。
独自に開発した需要予測システムにより在庫を適正管理するほか、独自のマテハン技術と情報システムにより、正確な在庫管理と効率的な倉庫内作業、配送作業を行う。また、商品ラックに棚免震装置「ミューソレーター」を施すとともに、自家発電設備、瞬時電圧低下補償装置、災害時の緊急配送用バイクを配備。システム・通信の二重化などにより地震などの自然災害時にも、安定して供給できる体制を整えている。
新型コロナウイルス感染症対策として従業員の検温・体調管理および納品箱を はじめ館内の消毒を徹底。GDPガイドラインに準拠し、温度管理、偽薬対策、衛生管理、総合環境衛生管理(防虫防鼠・空気環境測定)を施した。
同社グループでは、医薬品の流通において製薬企業から医療機関まで安全・安心・効率的に結ぶ体制を構築するべく、ALCの全国への拡大を進めており、現在、ALCは12拠点(神奈川、南大阪、名古屋、札幌、東北、南東京、福岡、埼玉、岡山、 南九州、関東、広島)で稼働、北海道エリアの物流拠点として2011年より北広島市にて「札幌ALC」を稼働してきたが、このたび札幌市内への移転を行った。