北海道調査 「新型コロナウイルス感染症の拡大による影響」「原油・原材料価格高騰の影響」

北海道は4月28日、道内企業の「新型コロナウイルス感染症の拡大による影響」と「原油・原材料価格高騰の影響」についての調査結果を公表した。
道内900社の企業経営者を対象に経営状況や景況感などについて聞く「企業経営者意識調査」の令和4年1−3月の調査とあわせて行われたもの。

「新型コロナウイルス感染症の拡大による影響」では、平年の同時期(1−3月)と売上・利益等への影響の比較、全業種で「大きく減少した」が26.1%、「多少減少した」が30.1%と、合わせて56.2%の企業が「減少した」と回答。「ほとんど変化はなかった」は38.8%、「増加した」は3.8%だった。また、売上の平年同期比増減率は、全体平均で▲17.6%だった。
運輸業では、「大きく減少した」が34.9%、「多少減少した」が24.1%と、6割近い企業が「減少した」と回答したものの、前回調査(10―12 月期)との比較では、「減少した」企業の割合が縮小した。「ほとんど変化はなかった」は41.0%、「増加した」はなかった。売上の平年同期比増減率は、▲17.1%だった。

接触機会の低減策として有効な「テレワークの導入」について、全業種で「導入済み」が19.8%、「検討中」が24.9%、「導入の予定はない」が54.2%だった。
運輸業では「導入済み」が9.6%、「検討中」は22.9%、「導入の予定はない」は全業種中もっとも高い66.3%だった。

「原油・原材料価格高騰の影響」では、全業種で「大いに影響がある」が45.7%、「影響がある」が27.8%、「多少影響がある」が21.6%となり、95%以上の企業が「影響がある」と回答した。
運輸業では、「大いに影響がある」が79.5%と全業種の中で圧倒的に高く、「影響がある」が9.6%、「多少影響がある」が8.4%となった。

また、物流企業からの「石油元売業者への補填ではなく、暫定税率の上乗せ分の一時廃止をしてほしい。また、運送事業者に燃料費の補助などを求める」(道央の一般貨物自動車運送業)、「道独自の燃料高騰に対する支援策を期待」(道北の一般貨物自動車運送業)、「ガソリン税や軽油税を早急に撤廃してもらわなければ、利益が全部吹き飛んでなくなる。コロナ問題より重大で、長期化すれば会社の存続にかかわる。国が対策しない限り運転手や業者の減少による物流の混乱を招くことに必ず繋がる」(十勝の一般貨物自動車運送業、「燃料サーチャージ制を導入していても未だ受け入れ先がない状況。採算の合わない業務を断ることに方針転換し、少しずつ発展的縮小を進めている」(釧路・根室の一般貨物自動車運送業)といった声が紹介されている。

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