北海道運輸局など「物流施設体験会」 東雁来で初開催

北海道運輸局と札ト協は10月25日、札幌市内の主要な物流拠点集積地の一つである東雁来エリアにおいて、札幌東商業高等学校国際経済科1年生約80人を対象とした「物流施設体験会」を開催、物流センターとトラックの見学のほか、物流事業者による講話を行なった。

物流産業の重要性を理解し、就職先としての物流業界への関心を高めてもらうことを目的とするもので、同校への体験会、同エリアでの開催ともに今回が初めて。北海商科大学、大和ハウス工業、サンゲツ、北海道コカ・コーラボトリンググループの北海道ベンディングと幸楽輸送が協力した。

マルチテナント型物流施設「DPL札幌東雁来」では、同施設にテナントとして入居しているインテリア専門商社サンゲツの北海道ロジスティクスセンターを訪問し、センター内の設備や保管・流通加工・包装・出荷といった一連の工程を見学。生徒は「限られたスペースに多くの商品を保管するために電動式移動ラックを導入している」「昔は紙の伝票で検品していたが、現在はハンディターミナルでQRコードを読み取り、効率的に行っている」などと説明を受けた。

北海道ベンディング本社では、駐車場で幸楽輸送のトラックを見学し、トラックの積載量や安全装置、連結方法などについて説明を受けた。また、フォークリフトを使用した荷役作業の見学や運転席への試乗体験も行なった。

同社会議室では、大和ハウス工業北海道支社建築事業部の松本寛之氏が、DPL札幌東雁来をはじめとしたマルチテナント型物流センターについて紹介。

幸楽輸送の不動直樹社長が「小売店は商品の需要を予測し、販売計画を立て、メーカーに発注を行う。メーカーは発注される商品の需要を予測し、原材料を調達し、生産を行う。経済活動は全てこういった未来予測により営まれており、これら意思決定の結果として行われるのが物流。物流の業務は、需要予測や発注に従う従属変数である。また、サプライチェーンは、調達・生産・物流の連鎖を基本としたモノやサービスの供給網を指すが、同時に、情報の不確実性を前提とした意思決定の連鎖でもある。従って、社内外の関係者間で齟齬のない意思疎通を適時に行い全体最適を図ることが重要。現在の物流は、ただ運ぶだけではなく、サプライチェーンの最適化が求められている」と語った。

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