小樽開発建設部は7月10日、羊蹄ニセコ自転車走行協議会との共催により、安全安心な走行環境の形成に向けて、自転車と大型車のドライバーが相互の走行環境を体験する実験を行うと発表した。
同建設部では、自転車走行環境の改善・充実を図る取組みを行っており、大型車が追い抜き時にサイクリストに与える恐怖感の低減や自転車の走行マナーの改善等に向け、「大型車ドライバーが自転車に」、また、「サイクリストが大型車に」それぞれ試乗し、相互の走行環境を計測・体感する実験を行う。歩行者、自転車、自動車等がお互いの立場を思いやる気持ちを基本として道路を安全に共有する「シェア・ザ・ロード」の意識醸成を図る。
実験は8月9日(予備日は同10日)に苫小牧寒地試験道路で行う。運送業界からはヤマト運輸が協力。このほか、菊地建設鉱業、大同舗道、中央バス、道南バス、道路工業、ニセコバス、北海道コカ・コーラリテール&ベンディング、ヤマト運輸、北海道警察、寒地土木研究所などが協力する。
大型車と自転車の併走や追い抜き時のサイクリスト、ドライバーそれぞれの走行環境への影響および身体・心理状態の変化の把握を検証するほか、道路空間を自動車と自転車等が共有する意識の醸成を図り、安全啓発につなげる。
具体的には、固定した自転車に実験参加者が乗車し、その傍を大型車が間隔や速度を変えて走行する実験を行う。また、停車させた大型車の周囲で自転車を走行させ、死角箇所を特定する実験を行う。参加者が運転席に着席しドライバーからの見え方を確認するほか、内輪差やオーバーハングも可視化して確認する。
追い抜き時の自転車への風速や、自転車利用者の心拍数を計測するほか、大型車側に追い抜かれる際の恐怖感、大型車の死角に対する不安感、立場を交換した体験による認識の変化などをヒアリングする。