興和総合研究所と三井住友海上火災保険は11月24日、三井住友海上札幌MTビルで「2024 年問題を乗り越え、荷主と共に持続的成長を目指す~パートナーシップで取組む生産性向上セミナー」を開催した。北ト協、メタル便グループが協力。 2024 年問題を乗り越えるために取り組むべき、生産性向上に関する事例などが紹介された。
興和総合研究所の大和田善男社長が「生産性向上に向けた補助金・助成金の活用事例、運送業の生産性を評価するための指標例」と題して講演し、生産性向上の最善策として「補助事業への参入が効果的」と述べ、「モーダルシフト等推進事業」や「IoT等活用・モノづくり補助事業」など同研究所が実際に採択を受けた事例を紹介した。
三井住友海上経営サポートセンターの竹内靖人アドバイザーが「生産性向上の実現に向けたドライバーの評価・賃金制度」について説明し、「頑張った社員が正しく報われる評価・賃金の仕組みづくりや、優秀な社員が定着する風土が重要」と強調、「評価の基となる職場でルールを『社長の頭の中』ではなく、『文書化して周知』してほしい」と述べた。これにより、「やるべきこと・やってはいけないことが明確になり、自発的に動ける社員が増える」「指導がしやすくなり、優秀な人材の採用・定着につながる」とし、実際の運送会社の評価制度を紹介した。
このほか、北海道運輸局交通政策部の呉憲一郎環境・物流課長が「我が国の物流の革新に向けた取組みの動向」と題して講演し、「物流革新に向けた政策パッケージ」や「物流の適正化・生産性工場に向けた荷主事業者・物流事業者の取組に関するガイドライン」「物流革新緊急パッケージ」のポイントを説明、丸吉ロジの吉谷隆昭社長が「荷主との協業により生産性を向上した実事例〜最適な輸送モード提案事例」と題して、モーダルシフトの推進により、生産性の向上につながっている事例を紹介した。