「道路施設等を活用した中継輸送実証実験」の結果公表

北海道開発局は6月10日、昨年度に実施した「道路施設等を活用した中継輸送実証実験」の結果を取りまとめたと発表した。
北海道の物流を維持に向け、中継輸送・共同輸送の更なる普及促進が望まれるが、中小物流事業者は自社拠点の新設が困難であるため、既存の道路施設等を活用した中継輸送・共同輸送の実現可能性を検証した。

長距離輸送の実証実験では、「札幌市~枝幸町」、「旭川市~北見市」の間の片荷貨物同士を、道の駅・管理ステーションでヘッド交換等を行う中継輸送の実証実験を実施した。この結果、片荷輸送の解消により、全ての箇所においてトラックドライバーの労働時間削減(約43~44%減)、輸送費用削減(約45~47%減)、環境負荷削減(約50%減)を確認した。

短距離輸送(地域内輸送)の実証実験では、除雪ステーション2カ所を中継拠点とする実証実験を実施した。この結果、実験参加者より「中継拠点と集配エリア間の移動距離・時間が短くなる分、集配エリアでの配送に時間を充てられるので、荷物の取り扱い件数が昨年同月より約4%増えたが、労働時間を増やさずに対応することができた」等の声を確認した。

今後は、「中継拠点として選択できる場所の増加」が重要としており、一般車両の利用が比較的少なく、中継輸送に必要な広さが確保出来る「簡易パーキングやチェー ン脱着場」で実証実験を予定している。

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