過労死等防止・健康起因事故防止セミナー 過労死等防止計画など説明

北ト協は10月2日、北海道トラック総合研修センターで過労死等防止・健康起因事故防止セミナーを開催、約30人が参加した。
 
陸災防本部安全管理士の堀野弘志氏は「トラック運送事業における過労死等労災事例及び労災補償等について」と題して講演し、「陸運業、とりわけ長距離ドライバーは、寝不足や運動不足、栄養過多、疲労蓄積などになりやすいうえ、喫煙率も高く、生活習慣病の割合が非常に高い。これは職業病ともいえる。これに過重労働が加わると、労災や過労死につながりやすくなる」と警鐘をならし、従業員の労働時間や健康状態の適切な管理を行うよう強調。「健康診断において所見があった従業員については、健康保持のために必要な措置について医師の意見を聴き、必要な事後措置を徹底して講じてほしい」と訴えた。

全ト協交通・環境部の大西政弘部長は「過労死等防止計画について」として講演し、「トラック運送業界として2018〜2022年度にかけて、直近5年間の実績の平均値と比べ、脳・心臓疾患による過労死等の発症を20%削減する計画目標を立てている」とし、時間外労働の段階的削減(100時間超は即時、80時間超は5年後)、所定の休日の配置と計画的な運用(週1回は即時、完全週休2日は5年後に過半数を目指す)、睡眠時間の確保と規則的な運行(インターバル11時間を5年後に過半数を目指す)といった対策について説明した。

このほか、産業保健総合支援センター相談員の佐藤浩樹氏が「トラック運送事業における過労死等事故防止対策及び健康起因事故防止対策」をテーマに講演した。

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