伊藤忠商事 北海道内浦湾でドローンによる医療機器輸送実験 輸送時間を2時間→28分に大幅短縮

伊藤忠商事(石井敬太社長、東京都港区)は6月24日、ドローンによって北海道の内浦湾(約50㎞)を横断し、医療機器を輸送する実証実験を行なったと発表した。内浦湾をドローンが横断することは国内初の事例となった。

医療機器は、輸送にあたって緊急性及び定時性の両方が求められる一方で、物流を担うインフラ及び輸送人員の維持、並びに離島・山間・BCP対応での安定供給などが課題となっていた。ドローンによって、全自動かつ高速で医療機器を搬送することは、これら社会課題の解決に大きく寄与する可能性を秘めていた。

今回は、医療機器卸の竹山(土田拓也社長、札幌市中央区)とドローン大学校(名倉真悟代表理事、東京都港区)を共同実施者、また、AIR WINGS(林賢太代表社員、同江戸川区)を協力企業とした共同実験として実施した。

ドイツ製のeVTOL型ドローン「W198」を使い、竹山が提供する急性期脳梗塞血栓回収に用いる医療機器等を輸送した。また、室蘭市潮見公園(イタンキ浜)から茅部郡森町(森漁協)まで、陸路だと2時間以上かかる距離を、内浦湾を空路で横断することで、最短約28分で輸送することができた。

伊藤忠商事では、今回の実証実験を通じて、高性能なeVTOL型ドローン「W198」を利用したドローン配送ネットワークの構築を進め、多様なニーズ・社会課題に対応したサービスの提供を目指していくとしている。

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