北海道開発局と寒地土木研究所は2月18日〜20日にかけて北海道開発局研修センターで第68回北海道開発技術研究発表会を開催した。期間中、北海道の道路、港湾、産業などをテーマとした195件の発表が行われた。
物流関係では「荷捌き時間短縮」「内陸コンテナデポ」「ドローンによる資機材輸送」「積雪寒冷地における自動運転」「中継輸送」など、さまざまなテーマについて発表が行われた。

「山岳地でのドローン輸送」についての研究では、「安全飛行に必要なスペース確保のための樹木の伐採が少規模」で済み、「電子機器類、変形しやすい物資、危険物、衝撃を考慮する必要のある物資の輸送に適している」と説明。レベル3・5飛行による吊り下げ輸送が可能となったことで、従来ではドローンによる輸送ができなかったサイズの修理用資機材の輸送が可能となり、「山上にある施設への資機材輸送の手段として選択の幅が広がった」と発表した。
「中継輸送」についての研究では、令和3年度から道の駅や除雪ステーションなどの道路施設を活用した中継輸送の実証実験を行った結果、「輸送時間・拘束時間の削減」「人件費を含めた輸送費用の削減」「環境負荷の低減」といった効果が確認されたとし、貨物車の流動分析とアンケートによる事業者ニーズの把握により、中継拠点の適正な配置の抽出と有効性の検討を進めていると報告。
また、これまでの実証実験を踏まえ、「既存の道路施設ついて、実施可能な中継輸送の輸送方式や、既存の機能・設備をとりまとめたマップを作成する」と発表した。