札ト協総会 渡邊会長が再任

札ト協(渡邊英俊会長、北海道フーズ輸送)は5月20日、京王プラザホテル札幌で定時会員総会を開催、全議案が承認された。
役員改選では、理事会によって渡邊会長をはじめ、副会長6人の再任が決まった。野村佳史氏(丸日日諸産業)が副会長を退任し、森範幸氏(丸幸ムサシ工業)が後任に就いた。このほか、理事として齊藤穣(札幌通運)、佐藤大介(南進建設)、末光栄治(三和物流サービス)、柳田敏晴(丸正自動車運輸)の各氏、監事として信濃年昭(北陽建設運搬)、村島貢(興商物流)の両氏が新任した。

渡邊会長は重点施策として「改正物流法への対応、トラック・物流GメンやGメン調査員と連携した荷主対策の推進、良質なドライバーの確保とマナー教育の推進」などを掲げた。

令和6年度は、会員数が12社減少し1126社。決算は事業活動収入2億2325万円、事業活動支出2億2694万円、前期繰越収支差額とあわせ2252万円を次期に繰越した。同7年度予算では、事業活動収入1億8375万円、事業活動支出1億9452万円を計上した。

定款が改定され、「貨物利用運送事業者を会員としない」よう変更。また、常勤役員の報酬規定も改定され、これまで固定額だった支給年額を、通勤手当と燃料手当を含んだ形で約30%引き上げる「上限額」として新たに規定した。

常勤役員の報酬改定は「年一度の総会の承認を経て決定するには柔軟性に欠け、迅速な意思決定が図れない」ことから上程され、会員からは「会員数が減少するなか、妥当なのか」との質問が出たが、同ト協では「将来を見据え、常勤役員の報酬の上限額を高めに設定した方が良いとの意見があり改定を行いたい。実際の支給額は会長がその上限、かつ、予算の範囲内で決定するため、直ちに報酬を大幅に上げるものではない」と回答した。
また、「事業者は燃料高騰に苦しんでいる。行政への要請や窮状の訴えなど一般論を言うのではなく、決起集会の開催など行動を示してほしい。どのような行動をしようしているのかわからない」との意見が会員から出た。

このほか、札幌市から過去2年間、4500万円の規模で実施された「貨物自動車運送支援事業補助金」が今年度は行われず、トラック業界だけに向けた支援ではなくなることが報告された。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする