苫小牧埠頭(海津尚夫社長、苫小牧市)は6月27日、「北海道ハズマット(危険物)・ゲートウェイ」プロジェクトを進めており、第1期エリアに建設中の定温危険物倉庫を竣工、7月から営業開始すると発表した。
北海道で開発・製造が行われる世界最先端のロジック半導体の化学品原材料は、各種規制で危険物として専門的管理が求められるとともに、道外から苫小牧港を経由して輸送・保管される。また、苫小牧港と新千歳空港の「ダブルポート」周辺では、企業立地が加速し、半導体関連産業の集積も期待されている。

同社では、このような状況下で危険物を集中・専門的に取り扱う倉庫需要への対応が求められていると考え、需要に対応すべく、苫小牧港西港晴海地区に今回竣工した倉庫を含む危険物の物流拠点を整備する「北海道ハズマット・ゲートウェイ」プロジェクトを展開する。
第1期エリアは建物4棟の危険物倉庫群から構成、同社が所有・施設管理し、日本通運が利用を行う。敷地面積は1万6320平方㍍。事業費は非公表。
なお、危険物倉庫の2棟目である多温度帯危険物倉庫の営業開始は8月、高圧ガス倉庫2棟の営業開始は12月を予定。
同社では「第1期エリアでの取り組みの確実な遂行を図るとともに、今後、危険物を安全に取り扱う実績・ノウハウを積み重ね、規模・用途の拡張を通じ、北海道の産業活性化、物流高度化への貢献を目指す」としている。