釧路港国際物流ターミナル完成  国際バルク戦略港湾で初めて

北米に最も近い穀物取扱港である国際バルク戦略港湾・釧路港において、東日本の飼料穀物の安定的かつ安価な輸入を図るため、釧路港西港区第2埠頭地区で整備を進めてきた国際物流ターミナルが完成した。
「国際バルク戦略港湾」とは、日本の産業や国民生活に欠かせない物資である鉄鉱石、石炭、穀物の安価かつ安定的な輸送を実現するため、バルク貨物(梱包をせず、船に直接積み込む貨物)の輸入拠点として、国交省が選定した港湾。

岸壁等の整備主体である釧路開発建設部、港湾管理者である釧路市、ターミナルの運営事業者である釧路西港開発埠頭の三者共催で11月23日、釧路市観光国際交流センターで「国際バルク戦略港湾釧路港国際物流ターミナル完成式」を開催した。

同港は、全国の約5割の乳用牛を飼養する東北海道地域を背後圏とし、北海道におけるトウモロコシ輸入量の約5割を扱っている。同国際物流ターミナルは、全国10港の国際バルク戦略港湾において、初めて完成するもの。北海道・東北地方等の穀物の安定的かつ安価な輸入の実現を図るため、平成26年度から西港区第2埠頭地区で整備を進めてきた水深14m岸壁等を擁している。

これにより、「大型船による穀物の一括大量輸送を可能とする効率的な海上輸送網の形成」「連携対象港との2港・3港寄りを通じた海上輸送コストの削減」などの効果が見込め、「釧路港をファーストポートとした大型船の共同輸送」の実現も期待される。

また、同国際物流ターミナルの整備事業の実施に伴い、新たな設備投資が誘発され、民間企業による総投資額は10月時点で約116億円にのぼっている。

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