佐川急便は11月27日、HEYタクシー(上川郡)と宅配事業の効率化、地域の交通インフラ活性化を目的として、貨客混載事業を展開することに合意し、同21日から乗用タクシーを活用した宅配事業を開始したと発表。
乗用タクシーを活用して荷物を配達する貨客混載事業は北海道の宅配便事業者で初めてとなる。
自動車運送業の担い手不足と人口減少等に伴う輸送需要(旅客)の減少によって、特に過疎地域等においては「人流および物流サービスの維持」が重要な課題となっている。
このような状況下、旅客または貨物の運用に特化してきた従来の輸送のあり方を転換し、一定の条件のもと旅客と荷物を運ぶ「かけもち」ができるよう、規制が緩和され、同制度を活用した。
HEYタクシーの乗用タクシーの荷室に佐川急便の宅配荷物を積み込み、旅客事業を行う以外の時間帯に荷物の配達を行う。
今回計画しているエリアは上川郡当麻町で、乗客利用の比較的少ない日中の時間帯を活用して乗用タクシーの運転手が個別配送するもの。
配達業務を終えた後は、佐川急便 旭川営業所の担当ドライバーが不在などの未配達の荷物を回収し業務終了となる。
同社では、「新たな配送モードの構築による効率化を目指すと共に、地域活性化に貢献できる取り組みを積極的に進めていく」としている。