苫小牧埠頭(橋本哲実社長、苫小牧市)は12月17日、北海道クールロジスティクスプレイス(同)が建設する道内最大級の温度管理型冷凍冷蔵庫について、9月6日に発生した北海道胆振東部地震を踏まえ、地盤地質と施設の安全性を確認し、工事の安全対策を実施したため、操業開始が当初予定していた 2019年9月から「2020年春」に変更する方針としたと発表。
同社では地震後、建設用地に改めて、地中22mまでのボーリング調査、水質調査、GPS 測量等を行い、地盤、地質等の状況について再調査を実施。
当初計画の施設の耐震性等に不足がなく、工事の安全な実施にも支障がないことを確認した。
これらの調査等により、本格着工が遅れ、建設工事の遅れに伴う冬期間工事の制約等を考慮し、安全で良質確実な施工を図るため、工事期間を延長することとした。
同冷蔵倉庫は、道内最大級の施設による新たな物流を構築し、①食品出荷の安定化・平準化、②食品加工業の育成、③混載共同化や港湾と空港の連携等による北海道の食産業の成長と輸出拡大ーを図ることを目的とし、多温度対応、鮮度維持、環境対応、省エネ・省力化等の次世代冷蔵倉庫のモデルとなる先進的機能を目指している。
同社では「北海道胆振東部地震の影響から、関係の皆様には迷惑を掛けることとなるが、今後の工事の安全確実な実施に全力を上げるとともに、工事期間も有効に活用し、今後とも北海道の食産業の高度化、輸出促進、物流高度化を目指した取り組みに力を注ぐ」としている。