6月に札幌市で発生した2歳の池田詩梨(ことり)ちゃんが衰弱死した痛ましい事件。
この事件に関連し、運送業専門で展開する佐々木ひとみ行政書士(行政書士佐々木ひとみ事務所、札幌市東区)は、「詩梨ちゃんの命は救えなかったが、まだ救える命がある」として、道内の運送事業者らに物資提供などの支援を呼びかけている。
この事件で逮捕された母親と交際相手は猫を多数飼っており、こちらも劣悪な環境の中、飼育放棄され、事件発覚後に保護された猫の健康状態は非常に悪かった。
佐々木氏は、この猫21匹を保護している団体「NPO法人ニャン友ねっとわーく北海道」への支援を呼びかける。
「多数の猫は事件でようやく救出されたが、詩梨ちゃん同様、食べ物も水も与えられていなかったため、食べても吐き、急変する容態に保護団体が負担する病院代も多額にのぼっている。保護団体は、他の猫に病気、寄生虫、ダニが移る可能性から、すべて当該動物の使用したものを使い捨てにし、廃棄している」とし、「タオル、バスタオル、フリースなどの温める毛布、札幌市のごみ袋等があれば、保護団体に提供してほしい。会社の中のいらないタオルでもかまわない。このほか、猫砂、子猫用フード、成猫用フード、ミルク、また、少額でもかまわないので支援金も送っていただけると有難い」と話す。
「保護団体がとても苦労しているので、見てられなくなった。このようなボランティアの人たちだけが背負っていくべき問題ではないと考えており、できることで結構なので、是非、運送関係者には命を大切にするという啓蒙活動として協力をお願いしたい」と要請する。
この呼びかけに応じ、道内の運送関係者の間で少しずつ支援の動きも出始めている。