鉄道建設・運輸施設整備支援機構は７月11日、北海道新幹線（新青森・新函館北斗間）のうち、青函トンネル内で新幹線の最高時速を時速210kmに上げるための走行試験を９月４日〜10月21日にかけて行うと発表した。速度向上試験は、時速200～260kmで行うことを予定している。
北海道新幹線の青函共用走行区間では、2016年３月26日の開業時は時速140kmで走行していたが、2017年12月に国交省により設置された青函共用走行区間等高速化検討ＷＧにおいて、青函トンネル内での時速160km走行を2018年度末に、また、青函トンネル内の下り線での時速210km走行を遅くとも2020年度に特定の時期の一部時間帯において開始を目指す方針（時間帯区分方式）が取りまとめられた。
これを受け、2018年９月に青函トンネル内において速度向上試験等を行い、安全性の確認ができたことから、2019年３月16日のＪＲ北海道のダイヤ改正により時速160kmでの走行を開始しており、今年度も昨年度に引き続き、青函トンネル内において速度向上試験を実施する。
青函トンネルは、北海道新幹線と在来の貨物列車が線路を共用しており、すれ違う際の風圧で貨物列車の荷崩れが起きるのを防ぐため、新幹線の最高速度に制限が設けられている。
