過労死等防止・健康起因事故防止セミナー

北ト協は11月1日、北海道トラック総合研修センターで過労死等防止・健康起因事故防止セミナーを開催した。

陸災防本部安全管理士の堀野弘志氏が「トラック運送事業における過労死等労災事例及び労災補償等について」と題して講演し、「陸運業のドライバーは、過労死や脳・心臓疾患での労災認定と支給が圧倒的に多い業種」として、実際に労災認定をされたドライバーの勤務状況とともに、安全配慮義務違反による損害賠償裁判事例を紹介。働き方改革関連法や労働安全衛生法の概要を説明し、これらの順守を呼びかけた。

全ト協交通・環境部の大西政弘部長が「過労死等防止計画について」としてトラック業界の様々な取り組みを説明。乗務前・乗務後点呼においてドライバーの血圧を測定・記録するとともに、全ト協が今年2月に作成した「あなたのためのトラックドライバーセルフケアチェックノート」をドライバーに提供し、運行前に各自に記録してもらうことを勧めた。

産業保健総合支援センター相談員の久村正也氏が「トラック運送事業における過労死等事故防止対策及び健康起因事故防止対策」をテーマに講演し、「トラックドライバーは、拘束時間が長く、不規則なため、睡眠不足、生体リズムのずれにより疲労回復が難しい」とし、「運行管理と健康管理は両輪であり、ドライバーの変調の予兆を掴み、個々の健康について継続的なフォローを行うことで安全性向上につなげてほしい」と述べた。

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