カゴメ 北海道でたまねぎの加工・販売会社「そうべつアグリフーズ」を設立 新たな調達・製造拠点に 廃校中学校の校舎・敷地を活用、貯蔵庫などに利用

カゴメ(山口聡社長、名古屋市中区)は1月30日、北海道の農業生産法人ミナミアグリシステム(南和孝社長、有珠郡)と、生たまねぎの販売及びたまねぎ加工品の製造販売を行う合弁会社そうべつアグリフーズ(同)を2020年2月4日に設立すると発表した。 健康食材として関心が高く、様々なメニューに使用できるたまねぎを、ユーザーの ニーズに合わせて生鮮品から加工品までシームレスに提供できることを強みとして、事業拡大を図る狙い。

たまねぎはカゴメの主力商品であるトマトやトマト加工品とのメニュー親和性が非常に高く、昨今、中食や外食産業の現場における深刻な人手不足から、調理作業の手間や時間を削減できる「オニオンソテー」などの加工品の需要が高まっている。そのため、これからさらにたまねぎの需要拡大を成長につなげるためには、調達及び製造販売拠点を拡大する必要があると考え、北海道産の高いブランド力やミナミアグリシステムのリソースを活用できることから、北海道有珠郡壮瞥町を新たな事業拠点にすることとした。

たまねぎの貯蔵庫や加工場は、廃校した壮瞥町立久保内中学校の校舎・敷地を活用することで、地域の雇用創出と活性化にも貢献する。

新たに設立する合弁会社は、ミナミアグリシステムや地元農家が栽培したたまねぎを調達して、当面は 生たまねぎの状態で北海道内外の卸・仲卸や量販店などに販売する。冷凍やソテーな どの加工品の製造販売は2022年度から開始する予定。将来的には、種苗会社と共同開 発した有用性が高い品種の活用や生産技術を活かしたコスト競争力の強化により市場での差別化を図ることで、事業を更に拡大する計画。

カゴメでは、「これからも、全国各地のブラ ンド力のある野菜に注目して、BtoBやBtoCで販売する新しい事業を積極的に展開していく」としている。

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