北海道労働局は11月7日、令和4年に管下17労働基準監督署・支署が実施した「定期監督等に係る監督指導」の結果を発表した。「定期監督等に係る監督指導」とは、計画的に労働基準監督官が行う事業場への立入調査等による是正・改善指導のこと。
「何らかの労働基準関係法令違反」が認められた事業場は、監督指導を実施した6427事業場のうち4151事業場(64.6%)だった。主な違反事項は、 危険な作業をさせていたなどの「安全基準に関するもの」が1326件(20.6%)、違法な時間外労働など「労働時間に関するもの」が 1373件(17.7%)、賃金不払残業など「割増賃金に関するもの」が903件(14.1%)、健康診断の結果異常所見が見られた場合の「医師の意見聴取に関するもの」が545件(8.5%)となった。
運輸交通業は、279事業場が監督指導され、225事業場(80.6%)に違反があった。畜産・水産業に次いで違反事業場割合の高い結果となった。運輸交通業の違反事項では、割合が多い順に「労働時間に関するもの」が131件(47.0%)、「割増賃金に関するもの」が70件(25.1%)、「医師の意見聴取に関するもの」が60件(19.4%)、「安全基準に関するもの」が42件(15.1%)となった。
「労働時間」と「医師の意見聴取」に関する違反の比率は、全業種の中でも圧倒的に高い結果となった。