北海道物流人倶楽部(斉藤博之代表幹事、北海道物流開発)は7月13日、48回目の例会をオンラインで開催した。初の試みで、物流企業のほか、荷主企業、経済団体、システム企業などから30人あまりが参加した。
同会は、道内のみならず全国から物流関係者が参加して札幌市内で隔月開催を続けてきたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2回にわたり開催を見合わせたため、およそ半年ぶりの開催となった。
また、コロナ禍の影響で、これまで会場として使用していた老舗ホテルが閉館することにもなった。
「新型コロナウィルス感染症による業界への影響や支援について」をテーマに北海道運輸局自動車交通部貨物課の野坂祥一課長、増田禎士課長補佐が講演。
野坂課長は、同省におけるコロナ対策のほか、トラック業界の感染予防拡大ガイドライン、働き方改革になどついて説明。「宅配では置き配が浸透するなど今後、非接触・非対面のサービスが求められる。これにより働き方改革が進む面もある」と述べた。
増田課長補佐はコロナ禍でのトラック業界の影響調査の結果や支援メニューのほか、ホワイト物流推進運動、標準的な運賃などについて解説。「全国では運送収入が20%以上減った事業者は4月で14%、5月は29%にのぼり、国の資金繰り支援を活用した事業者は2割、雇用調整助成金を活用した事業者は16%だった。北海道ではこれら支援を活用している事業者は非常に少ないと感じている」と述べた。
また、「標準的な運賃については今後、運送事業者と荷主双方向けて説明会を行っていきたい」とした。
斉藤代表幹事は「2018年に起きた北海道胆振東部地震の際は、発災直後にあえて例会を開催して積極的に情報交換を行ったが、コロナ禍では『人と会うな、集まるな』という状況のため、オンライン開催の運びとなった。北海道の物流を『止めない』『発展的に変化する』よう情報共有をしたい」と呼びかけた。