日本政策投資銀行(DBJ)は7月30日、北海道クールロジスティクスプレイス(橋本哲実社長、苫小牧市)に対し、温度管理型冷凍冷蔵庫新設のため、総額62億円のシンジケート・ローンを組成し、地域金融機関を含む6行が参加したと発表。
DBJがアレンジャー兼エージェントとなり、DBJ、北洋銀行、北海道銀行、三菱UFJ銀行、
農林中央金庫、苫小牧信用金庫が貸出人となった。
同社は、国内有数の貨物取扱量を誇り、新千歳空港にも至近な物流港である苫小牧港において道内最大級の港湾立地型の食品用冷凍冷蔵庫を整備することを目的に、同港を事業拠点とする苫小牧埠頭によって2017年12月に設立され、DBJ、日本通運、北海道空港、ホクレン農業協同組合連合会の出資を受けて事業体制を整備し、2020年春の開業を目指し現在冷凍冷蔵庫を建設を進めている。
新設冷凍冷蔵庫は、苫小牧東港区・苫小牧国際コンテナターミナル隣接地に建設中で、収容能力は2万200トン(冷蔵7500トン、冷凍7700トン、冷凍・冷蔵切替5000トン)。温度帯は、冷蔵0~15℃、冷凍-38~-25℃、冷凍・冷蔵切替-25℃~15℃で、取扱品目は、食品加工品(冷凍食品・菓子等)、加工用中間製品、農産物(野菜、コメ、豆、果実等)、畜産物(牛肉、牛乳、乳製品等)、水産物(ホタテ、鮭、スケトウダラ等)など。総事業費は約70億円。
本件は、「港湾型冷凍冷蔵庫」の新設を通じて、産地型と流通型が中心である既存の道内物流を補完する新たな物流モデルを構築し、①道内食品出荷の安定化・平準化、②食品加工業の集積・育成、③道内産品の混載・共同化、④空港と連携した輸出入体制の強化などの物流の高度化を進めることで、北海道の食産業の更なる振興に寄与し、道産品の輸出拡大、食関連産業の高付加価値化に貢献するもの。
DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します」に基づき、地域経済の活性化や競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的に支援していくとしている。