日ロフェリー定期航路利用促進協議会(佐藤馨一会長)は8月31日、かでる2・7で総会を開催し、令和元年度の事業報告や同2年度の事業計画などを協議した。
佐藤会長は「稚内とサハリンを結ぶ定期航路が昨年度から運航休止となっているが、この再開に向けて取り組んでいきたい。フェリーは貨物がないと運航できないが、発着双方のエリアに魅力があれば交流は可能。サハリンの魅力を我々から発信し、多くの人に関心を持ってもらえるようにしたい」と挨拶を述べた。
令和元年度は、「北海道とサハリン州を結ぶフェリー航路のあり方検討調査」を実施、総会ではこの調査概要を報告した。また、日ロフェリー定期航路の再開に向けてサハリン州を訪問、「サハリン州北海道定期航路促進会議」との協議や、小樽航路再開に向けて国内関係者などとの意見交換を行った。
今年度は、新たに北海道〜サハリン州間貨物航路の利用拡大に向け、ロシア極東で事業活動を展開する「ロシア極東の農業・水産業の生産性向上に係る日ロ共同プロジェクト」のプラットフォームメンバーに対して、サハリン州での事業展開について調査を行い、新規需要開拓に向けたポートセールスに進める予定。このほか、利用促進の取り組みや航路のあり方の検討などを行うため、「サハリン州北海道定期航路促進会議」を継続する。予算は618万円。
役員人事では、佐藤会長(北海道運輸交通研究センター)のほか、山本秀明(小樽商工会議所会頭)、中田伸也(稚内商工会議所会頭)の両副会長が再任した。