北海道交通・物流連携会議の重点戦略検討ワーキンググループ  新たに「ウィズコロナ戦略」骨子案示す

北海道交通・物流連携会議の重点戦略検討ワーキンググループ(座長・岸邦宏北海道大学大学院工学研究院准教授)は2回目の会合を10月8日、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前で開催し、ポストコロナを見据えて集中的に進める「北海道交通政策総合指針」の「重点戦略」の骨子案を示した。行政機関、自治体、交通・物流の業界団体などが参加した。

「北海道交通政策総合指針」は、2030年を目標とした北海道の発展を支える交通・物流ネットワークの実現を目指すために2018年に策定。 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、環境が大きく変化したことから、2021年度から2025年度までの5年間、「ウィズコロナ戦略」を新たに設定し、今回取り組みの方向性を示した。

ウィズコロナ戦略では、「接触機会の削減に資する情報技術の活用」「電子決済や通販の活用」「物流の供給途絶リスクに対応したサプライチェーンの変化」「eコマース拡大による小口宅配需要の増加」といった変化が起きているとし、「業界別ガイドラインの徹底」「非接触型サービスの拡大」「ITを活用したサービスのシームレス化・DX」「社会的距離を保つ上で生まれる空間の有効活用、新技術を活用した新たなサービスモデル」などの取り組みの必要性を示した。

このほか、新たに物流に関して、「宅配タクシー、貨客混載」「道の駅等を活用した地域の輸送拠点化に向けた検討」「脱炭素に繋がるゼロエミッション車(電気自動車、燃料電池自動車等)の拡大」「リスク分散やサプライチェーン再編に合わせたものづくり産業・食関連産業等の集積促進」「耐災害性の強化や代替性の確保に向けた検討(津波・火山災害を回避したルート、暫定2車線区間の4車線化等)」などの取り組みを示した。

参加者からは「現在、災害物流専門家の育成に取り組んでいる」(北ト協)、「『幹線物流の強靭化』と『地域物流の効率化』の2つの側面からの議論が必要」(JR貨物)などの報告・意見が出た。

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