国交省(北海道開発局・北海道運輸局)と経産省(北海道経済産業局)は1月23日、物流の2024年問題を乗り越え、地域を支える効率的な物流システムの構築に向けた取り組みとして、「北海道の物流を地域の将来(あす)を考える2日間」と銘打った合同イベントを2月に開催すると発表した。
1日目に「インフラから物流を考えるシンポジウム」、2日目に「産業から物流を考える懇談会」を開き、これにより物流課題の解決に向けた「荷主や物流事業者間での協力・連携促進」を図る。
2024年度がスタートするまで残り「1000時間」となる2月19・20日にアスティ45で開催する。また、両日を含む1週間を「北海道物流WEEK」と位置づけ、物流に関する積極的な情報発信や啓発活動などを展開する。北海道開発局・北海道運輸局・北海道経済産業局の3機関が連携し、さらに民間の企業や団体とも協力し、物流に関するイベントを行うのは初めて。全国でもこのような枠組みで物流に関するイベントが開かれるのは初となる。日本物流学会北海道支部、北海道商工会議所連合会、北海道通運業連合会、北ト協が協力する。
2月19日は国交省(北海道開発局・北海道運輸局)が主催し、「共同輸送・中継輸送を考えるシンポジウム」を開く。北海道運輸局が「2024年問題とその背景」を説明するほか、北海道開発局が名寄市の道の駅等で行なっている「中継輸送の実証実験」や、北海道流の物流マッチングモデル「ロジスク」など今年度の事業の成果を報告する。このほか、「北海道における共同輸送・中継輸送の実装に向けて~『場所』と『仕組み』」と題したパネルディスカッションを行う。北見工業大学地域未来デザイン工学科の髙橋清教授、北海商科大学商学部商学科の相浦宣徳教授のほか、名寄商工会議所、ヤマト運輸、北海道開発局の担当者が登壇する。
2月20日は経産省(北海道経産局)が主催し、「北海道地域フィジカルインターネット懇談会(第2回)」を開催する。第1回の同懇談会開催以降に進めてきた「道内事業者の物流実態及び共同化の可能性分析」や「物流情報の電子化・データ連携促進」「小売業の発注DX(在庫管理・需要予測)」に関する実証実験の結果などが報告される。また、「北海道における持続可能な物流のあり方~業種の枠を超えた共同配送へ」と題したパネルディスカッションを行う。登壇者は北海商科大学の相浦教授、北見工業大学の髙橋清教授のほか、イオン北海道、国分北海道、F-LINEの担当者。
製造・卸売・小売等すべての荷主企業、運送・倉庫業等の物流事業者が主な対象だが、一般消費者も参加が可能。参加費は無料。オンラインでも配信する。