北電など 火力発電所におけるCO2分離・回収およびパイプライン輸送に向けた調査

北海道電力(藤井裕社長い、札幌市中央区)、IHI(井手博社長、東京都江東区)、JFEエンジニアリング(大下元社長、同千代田区)は8月10日、火力発電所におけるCO2分離・回収およびパイプライン輸送に向けたNEDOの調査事業を受託したと発表。大型の商用石炭火力発電所におけるCCUS社会実装に向けた検討を進める。
CCUSとは、発電所や工場などから排出されたCO2を他の気体から分離して回収し、地中深くに貯留・圧入するほか、分離・貯留したCO2を有効利用するもの。

同調査は、今後のCCUSの社会実装に向け、大型の商用石炭火力発電所からのCO2分離・回収技術や、回収したCO2を利用可能とするための集約技術について、検討および課題整理することを目的としており、北海道電力の苫東厚真発電所を対象として実施する。

北海道電力は、発電所からのCO2分離・回収設備の最適な運用方法の検討および課題の整理を進める。CCUSに関する知見を高め、北海道におけるエネルギー全体のカーボンニュートラルの実現に向けて挑戦していく。

IHIは、発電所からのCO2分離・回収設備・CO2精製設備・圧送設備の技術検討および課題の整理を担当する。将来の商用石炭火力発電所へのCCUS導入に向けた社会実装の検討を進める。

JFEエンジニアリングは、回収したCO2をカーボンリサイクル実施地点に集約する際に必要となるパイプライン輸送設備の仕様検討および課題の整理を行う。同社はパイプライン建設のパイオニアとして多種多様な流体輸送設備の設計・施工実績を多く有しており、同事業において安全かつ効率的なCO2大量輸送技術の確立に向けて取り組む。

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