北海道労働局は9月10日、管下17の労基署(支署)が、トラック、バス、タクシー・ハイヤーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った令和2年の監督指導の状況を公表した。
監督指導を行った事業場は全体で162事業場、このうち労働基準関係法令違反が認められたのは138事業場(85.2%)となった。また、改善基準告示違反が認められたのは92事業場(56.8%)となった。
トラックの監督実施事業場数は143事業所、このうち労働基準関係法令違反事業所数は121事業場(84.6%)となった。改善基準告示違反事業場数は85事業所(59.4%)にのぼった。
主な労働基準関係法令違反事項は、全体では多い順に①労働時間(53.7%)、②割増賃金(27.2%)、③休日(7.4%)となった。トラックでは、多い順に①労働時間(53.8%)、②割増賃金(25.9%)、③休日(7.7%)だった。
主な改善基準告示違反事項は、全体では多い順に①総拘束時間(35.8%)、②最大拘束時間(34.0%)、③休息期間(21.6%)。トラックでは、多い順に①総拘束時間(36.4%)、②最大拘束時間(35.7%)、③連続運転時間(30.8%)だった。
トラックでは、労働基準関係法令違反の割合がこの3年間で86.1%(平成30年)、81.7%(同31年、令和元年)、84.6%(令和2年)とほぼ横ばいだが、改善基準告示違反事業場数の割合は71.1%、65.0%、59.4%と低下傾向が顕著になっている。