エア・ウォーター物流(細川昇社長、札幌市豊平区)は4月15日、グループの食品工場などから回収したかぼちゃの加工残渣をフレーク化し、主に畜産農家へ牛用飼料として供給する「エコフィード(eco-feed)事業」を本格的に開始したと発表。
エコフィードは、食品残渣を原料として製造された家畜用飼料。資源の有効活用のほか、飼料自給率の向上などにも寄与する。
同社では従来から、一般飼料の輸配送や産業廃棄物の収集・運搬を展開しており、こうした事業の一環として豆腐の製造工場などで廃棄されるおからを飼料として畜産農家に販売する取り組みを行ってきた。
旭川市に所在するグループ施設内に幅広い食品残渣の飼料化に対応する加工ライン設備を新たに設け、既存事業をさらに発展させる形で本格的な事業化に着手した。工場名は、エア・ウォーター物流食品副産物加工工場。旭川市工業団地内に立地し、製造能力は年間約300㌧。
農産加工を担うグループのAWアグリフーズテクノがこれまで廃棄物として処理していたかぼちゃの種やワタなどを、新設した加工ラインを用いて飼料化する。
同社では、葉物野菜のくずや青果物の搾りかすなど、他の残渣を原料とした飼料開発にも着手しており、「グループの事業ネットワークと自社物流網を活用し、北海道のみならず全国へ販売活動を広げ、エコフィード事業の拡大を通じて食品ロスの低減に貢献していく」としている。