令和3年度農畜産物及び加工食品の移出実態調査

北海道開発局は4月12日、「令和3年度農畜産物及び加工食品の移出実態調査」を公表した。
北海道の農畜産物及び加工食品の道外移出実態を物流面から調査し、道外市場への効率的な輸送方法や流通コスト低減方策などを検討する基礎資料とすることを目的に実施したもの。

道内及び道外に向けて出荷された農畜産物及び加工食品の「月別、輸送機関別、輸送先別、主要用途別、仕向先別の出荷量」などについて、農業団体・商系出荷団体・関係企業に調査票を送付し、回収後に取りまとめた。
道内143団体・企業に調査票を送付し、113団体・企業から回答を得た。
調査対象品目は、農畜産物53品目、加工食品11品目の合計64品目。調査対象期間は同2年1月から12月まで。

道産農畜産物及び加工食品に占める道外への移出割合(重量ベース、花きを除く)は45.1%。中でも小麦、砂糖、でんぷんは8割以上、そば、野菜類、乳製品は7割以上が道外へ移出された。
道内への出荷割合が大きい品目として、生乳が約9割、果実類が約8割となった。なお、生乳は重量として占める割合が大きく、かつ加工までの鮮度維持の観点から多くが道内の乳業メーカーの工場に移送された。
この部分を除くと、道産農畜産物及び加工食品に占める道外への移出割合は77.3%となった。
 
月別出荷量の割合の推移を類別にみると、野菜類は8月から11月に全体出荷量の約6割が出荷され、花き(切花類)は8月をピークに7月から9月に出荷が集中。米類は10月に出荷のピークがあり、それ以外の月は概ね安定。生乳は一年を通して安定していた。

輸送機関別出荷量を見ると、トラック・フェリーによる輸送が全体の81.2%を占めた。次いで、JRが11.2%、内航船が7.6%の順となり、航空機による輸送は1%に満たなかった。

道外への輸送先別出荷量は、関東・東山地方への出荷が51.0%と全体の半分以上を占めており、次いで近畿が22.0%、東海が11.8%となり、この3地域で出荷量全体の約85%に達した。

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