札幌市都心部で「道路空間再配分」実験

札幌市と札幌開発建設部は6月3日、札幌市中心部の道路空間を再配分する「多様なニーズに対応し、新たな賑わいの創出に資する道路空間利活用実証実験」を同17日〜30日にかけて行うと発表した。
札幌都心交通研究会が主体となり、札幌市中央区の「南一条通(南1条西2丁目~西3丁目)」で実験を行う。

同市の都心部では、昼間は買い物や食事をはじめ多様なニーズの市民・来訪者が多く行き交うが、夜間や早朝は荷さばきの空間が必要になるなど、時間帯によるニーズも異なっている。道路空間を再配分することで、生み出された空間をそれぞれのニーズに応じて時間帯によって運用を変更し、歩行者の安全性の向上を図る。

札幌都心商業エリアの主要な通りである「南1条通」は、片側2車線の車道部では長時間の路上駐車等により、道路交通機能が低下しており、歩道部では自転車の走行が常態化し、歩行者の安全性が低下している。歩行者が快適に滞在できる道路空間が不足している状況だった。

今回の実験で、片側2車線のうち1車線を削減し、道路空間の一部を、「賑わい空間」と「荷さばき空間」として時間帯で運用を変更する「空間のタイムシェア」を行う。これにより、歩行者の安全性の向上や、快適に滞在できる空間の創出を図る。

このほか、自転車の車道走行を促進するため、矢羽根型路面標示の設置により通行位置を明示するとともにシェアサイクルポートの拡充や配置の変更も行う。

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