北海道物流人倶楽部(斉藤博之代表幹事、北海道物流開発)は7月9日、37回目の例会を札幌第一ホテルで開き、道内の物流関係者約75人が参加した。
斉藤代表幹事は「当会は7年目に入り、会員数は四百数十人となった。物流業界の中で、運送事業者だけではなく、荷主、システム、保険、士業、燃料、不動産、マテハンなど幅広い業種が集い、業界の中でのサプライチェーンを構築することが設立時のひとつの目的だった。北海道の物流を語り合う一つのきっかけにしてほしい」と挨拶を述べた。
北海商科大学の相浦宣徳教授が「北海道・トラック輸送における課題の整理〜トラック運送事業者の皆様への人材不足・生産性向上などに関するアンケート調査結果に基づいて」と題して講演し、同教授が代表を務める「『北海道を支える物流』を元気にする会」が昨年11〜12月にかけて道内1100社超を対象として実施したアンケートについて、取り組みの目的や手法を説明したほか、調査結果の代表的な項目を報告。
「アンケートは、結果ありきといった作意的な要素が入らないように慎重に設計して行った。この結果、巷で言われている『人材不足』『作業区分の不明確化』『適正な運賃・料金を収受していると感じている事業者の少なさ』『多重取引構造による荷主と下請け運送事業者の距離の遠さ』『運送事業者の自己主張の弱さ』『行政と事業者の視線のズレ』といった課題が定量的に裏付けることができた。8月中に公開する予定の報告書では、これらの課題に対する提言も盛り込む。色々な読み方ができると思うので、是非、目を通して、様々な場面で活用してほしい」と話した。