北海道開発局と苫小牧港管理組合は3月15日、苫小牧港におけるカーボンニュートラルポート(CNP)の形成を目指し、グランドホテルニュー王子で「第5回苫小牧港CNP検討会」を開催、「苫小牧港CNP形成計画」の最終案の概要を示すとともに、メンバーからの意見を募った。
同計画は、「2050年のカーボンニュートラル実現」に向けて、苫小牧港が目指す将来像や取り組みを整理したもので、「脱炭素化に取り組む荷主から選ばれる港湾」「次世代エネルギーの全道・北日本への供給拠点」「非常時等での次世代エネルギーの供給拠点」「産業集積によるカーボンリサイクルコンビナート」といった姿を目指している。
意見交換では、「形成計画は初めの一歩であり、速やかに計画を具体化させる動きが必要」「港湾区域内のみならず、区域外の企業も含めた、道内全体の水素・アンモニアの需要を掘り起す必要がある」「北日本の各港湾と連携した取組みが必要」「コスト面、時間軸、数量等、具体的かつ定量的にいかにまとめていくがポイント」といったコメントがあり、これらを踏まえて3月中に計画を策定する。
このほか、北海道開発局が港湾法の改正やCNP形成等に関する最近の動きについて説明。苫小牧港管理組合が1月31日から3月1日にかけて実施したパブコメの結果を説明した。
また、 北海道経済産業局が水素・アンモニアのサプライチェーンの拠点化に関する水素政策小委員会/アンモニア等脱炭素燃料政策小委員会合同会議の中間整理の概要を紹介。国交省北海道局が「苫東GXHUB構想」に関する、苫小牧東部地域におけるカーボンニュートラルの推進等に関する調査結果を説明した。