商業施設が集積している札幌市の中心部「南一条通西二・三丁目」において、道路空間利活用の実証実験が6月17日からスタートした。
道路空間を「4車線から2車線」に再構築し、「空間のタイムシェア」や「賑わい空間の創出」などをおよそ2週間にわたって試行する。
一番街商店街振興組合のほか、札ト協、札幌ハイヤー協会、札幌地区バス協会、北海道大学などで構成される札幌都心交通研究会道路空間利活用部会が実施する。オブザーバーとして、北海道開発局、北海道運輸局、北海道警察、札幌市が協力する。
同エリアは、片側2車線の車道部では長時間の路上駐車が常態化しており、道路交通機能が低下していた。また、歩道部では自転車の走行が常態化し、歩行者の安全性が低下していた。
同実験では、片側2車線のうち1車線をガードレールやカラーコーン・バー、バリケードブロックなどで削減し、この空いた1車線分のスペースを時間帯により、「荷さばき空間」や「賑わい空間」としてシェアする。同30日まで実験を行い、道路交通への影響や空間の利活用による効果などを検証する。
西二丁目と三丁目で削減した車線には、荷さばきスペースをそれぞれ1カ所ずつ設けた。
約24mのスペースで、同17〜23日は0時〜11時まで、同24〜30日は0時〜12時までを荷さばき可能な時間帯と設定した。荷さばき可能時間帯以外では、タクシー乗り場として空間を活用する。
荷さばきスペースでは大手宅配事業者が荷物を集積させ、近隣地域への配達を行っていた。
賑わい空間では、物販や各種展示、キッチンカーの出店などに加え、テーブルや椅子を設置し、来街者が快適に滞在できる空間を創出する。