室蘭開発建設部と苫小牧港管理組合は1月20日、苫小牧港東港区浜厚真地区において、新たな岸壁整備に着手すると発表した。
トラックドライバーの労働時間短縮や、災害時に物資や避難者を運ぶ船舶が接岸できる耐震強化岸壁の整備に着手する。
事業期間は令和4年度から同9年度。整備施設は、岸壁(水深9m)、泊地(水深9m、1・4ha)、港湾施設用地(2・3ha)、 ふ頭用地(1・9ha)。総事業費は145億円(うち港湾整備事業費130億円)を見込んでいる。
苫小牧港は、北海道内の港湾取扱貨物量の5割を占め、内貿取扱貨物量が21年連続1位。現在、東港区の浜厚真地区(周文ふ頭)には2つのフェリー航路が就航するとともに、砂・砂利などのバルク貨物を取り扱っていることから、全道各地からの運送時間が限られ、遠方への輸送を余儀なくされるなどトラックドライバーの負担が大きくなっている。
新たな岸壁の整備によって、より柔軟なフェリーダイヤの設定が可能となるとともに、バルク貨物の荷役時間に制約がなくなり、道内物流の効率化や労働環境の改善が可能となる。また、トラック輸送距離が削減されることで、道内物流の効率化や労働環境の改善を図る。
着工式典を同28日に苫小牧東港フェリーターミナルで開催する。