NEXCO東日本(由木文彦社長、東京都千代田区)は10月25日、「準天頂衛星システムを活用したロータリ除雪車自動化」の技術開発を完成し、今冬期より北海道内の道央道「岩見沢IC~美唄IC」間で運用開始すると発表した。
除雪車を操作運転するオペレータの高齢化や労働人口の減少、2024年問題への対応で、必要な作業員の確保は喫緊の課題となっており、また、降雪や吹雪の影響で「道路の外側線やガードレール等の位置が把握できない」「自車の位置が把握できない」という技術的課題もあった。
同社では、除雪作業の省力化・効率化を目的に「雪氷対策の高度化」の研究開発を推進しており、除雪車の熟練運転技術や経験を必要とせず、除雪車の乗員削減(乗員2人を1人にする)を目指し、ロータリ除雪車の自動化技術を開発した。
同社開発の「準天頂衛星を活用した運転支援システム(ガイダンスモニター)」をベースにした正確な位置情報をロータリ除雪車の作動制御装置に連動させ、除雪車の走行と作業の操作を自動化した。オペレータはステアリングやレバー等に触れることなく、正確な「走行」と「除雪作業」が可能となり、冬期の高速道路における除雪作業の安全性、効率性の向上を図る。「岩見沢IC~美唄IC」間において、同技術搭載の自動ロータリ除雪車2台で運用開始する。 なお、当面の間は自動ロータリ除雪車に2人乗員し、天候や交通状況等に応じた乗員数を検証する。